相続税と遺言書
遺言書によって財産を渡す「遺贈」
遺言書によって財産を渡すことを「遺贈」といいますが、この遺贈は「遺言書で財産の渡す先を定めて、その相手に遺産を与えること」を指しています。したがって、遺贈によって財産を渡す相手は法定相続人の場合と法定相続人ではない人の場合があるということになります。
基本的に遺産は、法律で定められた法定相続人に相続する権利があります。しかし、法定相続人以外でお世話になった方に遺産をあげたり、公共団体へ寄付をするときには遺言書に明記しておかなければなりません。
また、遺言書によって財産を渡す行為を「遺贈」といい、遺言書によって財産を受け取る人を「受遺者」といいます。
ここでは遺贈によって法定相続人以外の人が遺産を受け取った場合、相続税がかかるのかご説明していきます。
遺贈の場合も相続税はかかる?
相続税の課税対象者は「法定相続人だけ」と勘違いされがちですが、相続税は遺贈によって財産を取得した方も課税対象となります。したがって、遺贈によって全く血縁関係のない方から財産を受け取っても相続税を払う必要があるということになります。
また遺贈によって財産を受け取る人(受遺者)が、その遺言書を書いた人から生前贈与を受けていた場合には、故人が亡くなる前の3年間にもらった分(生前贈与分)も持ち戻して相続税を計算をします。また遺贈によって財産を受けとった方が、故人の配偶者を除く一等親以外の人だった場合は通常かかる相続税に加えて、相続税額の2割をさらに納めることになっています。
遺贈の場合には「遺言書」の内容によって、相続手続きの方法や相続税の金額等も変わってきます。そもそも、遺言書が効力を有しているものなのか という確認も必要でしょう。
遺言書がある相続税申告は専門家でなければ判断が難しいケースも多いですので、”相続税申告に特化した専門家”にご相談されることをオススメします。
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