相続に関して手を付けなくてはと悩んでいても、多くの人はまず何から始めればよいのかと困惑してしまうのではないでしょうか。遺産相続は多くの人にとって何度も行う手続きではなく、またそれぞれの家族の状況により、行うべき手続きも異なります。まずは基本的な相続手続きの流れを把握して、ひとつひとつ進めていくことをお勧めします。このページでは相続手続きの全体像を確認していきましょう。
相続手続きにはいる前に、遺言書があるかどうか必ず確認してください。遺言書があると手続きそのものが大きく異なります。遺言書が見つかった場合は別のページをご参考ください。
- 遺言書が見つかった場合
- 遺言書がある場合の相続手続き
遺言書の存在を確認し、存在しなかった場合には下記の手順にて進めていきます。
相続手続きの主な流れ
下記相続手続きの主な流れです。各項目の詳細はクリックしてご確認ください。
相続手続きにかかる期間
相続手続きは申請期間など時間がかかります。期限が定められている手続きもありますので、気づいたら過ぎてしまっていたことがないように進めていきましょう。
手続き | 期間 |
---|---|
不動産の名義変更 | 1ヶ月半~2ヶ月 |
金融資産の名義変更 | 4~5ヶ月 |
判断能力が十分でない相続人がいる場合の手続き | 2~3ヶ月 |
相続税申告 | 4~6か月 |
上記の期間には申請している期間以外にも資料等を集める時間も含まれています。不動産や金融資産の名義変更を行うためには、相続人を確認するための戸籍謄本が必要です。戸籍謄本は必ずしも一つの市役所等へ取り寄せれば済むわけではなく、大抵の相続でいくつかの市役所等に問合せをし、取り寄せる必要があります。相続人の数が多かったり、兄弟が相続人にあたる場合は準備すべき戸籍謄本の通数も多くなります。その分提出書類を集めるのに時間がかかると言えるでしょう。また不動産や金融資産の名義変更を行うためには遺産分割協議を行い相続人全員の署名、押印が必要となります。スムーズに話し合いがつけば問題ありませんが、普段から交流のない親族等が相続人にいると、話し合いに時間がかかることも珍しくありません。なお上記の相続税申告には期限があり、守れないと税金を多く支払うことになるので気を付けてください。
相続の手続きは財産の総額や内容、相続人それぞれの事情によって異なるため、過去に相続手続きの経験があったとしても行うべき手続きが違うこともよくあります。専門的な知識がなく、自身の判断で進めていった結果、相続人間のトラブルに発展してしまったケースも少なくありません。相続開始となった時には、着実に最後まで完了できる道筋を確認するため、ぜひ専門家の意見を参考にしてみてください。
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